22021年2月25日豚 米ブルームバーグ通信は23日、中国でアフリカ豚熱(ASF)の感染拡大が再び起きていると伝えた。中国農業省が22日、ASFのため減少していた豚の飼育頭数が、年内に正常に戻るとの見通しを明らかにしたばかり。感染再拡大が事実なら、中国市民の食卓に欠かせない豚肉の供給に、影響が出るのは確実だ。ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)が伝えた。

 同通信によると、中国の北方地区で、ASFの感染拡大が再燃しており、養豚業者は春節(旧正月)前、多数の母豚を処分した。ウイルスの新変種がみつかった。新変種の検出が困難で、感染拡大の抑え込みをさらに難しくしている。

 中国北方は今冬、異常な寒波に見舞われたため、口蹄疫など他の家畜伝染病も流行。山東や河南、河北などで深刻な事態となっている。

 農業省は22日、中国の昨年11月の豚飼育頭数が、2017年の9割まで回復したと発表した。しかし、専門家は、今冬に飼育中の豚の15%が死んだとみられ、飼育頭数が完全に回復するのは22年下半期になるとみている。

 ロイター通信によると、中国の4大養豚会社の1つ、「新希望六合」傘下の養豚場では、母豚約1000頭がASFに感染した。同社は、ウイルスの新変種2種類を検出したが、どちらも中国の研究機関が開発に失敗したワクチンと同じ型だった。

 専門家は「違法ワクチンが、ASFの感染再拡大のつながった」と警告。豚肉の生産が大幅に減少して、中国の食料不足が深刻化すると指摘した。

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