ブリンケン米国務長官は5日、中国の外交政策を統括する楊潔チ(竹カンムリに褫のツクリ)共産党政治局員と電話会談し、中国が、台湾を含むインド太平洋地域の安定を脅かしている行っているとして、米国は同盟国と協力して責任を負わせると強調した。米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)が6日伝えた。

 国務省が5日発表した声明によると、国務長官は、ミャンマーの軍事クーデターを非難するよう中国に要求。また米国が新疆、チベット、香港における人権と民主的価値観を守る行動を続けると述べた。
 中国国営新華社通信によると、楊氏は「米国は1つの中国の原則と、3件の米中コミュニケを厳守するべきだ。香港や新疆、チベットなどのことは、いずれも中国の内政で、外部勢力の干渉は受け付けない」と述べた。

 楊氏は、トランプ前政権の対中政策を念頭に「一時期の誤り」を改めるよう要求。相互尊重と互恵的な精神で米中関係を発展させようと呼びかけた。

 米公共放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)によると、中国外務省の広報文や新華社は、ブリンケン長官側の発言は何も伝えなかった。
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