16日付遼寧日報によると、遼寧省大連市政府は15日、「大連市コールドチェーン(低温物流)食品安全履歴管理システム」の運用を始めた。コールドチェーンで運ばれる食品について、生産地、加工場所、流通ルート、消費者の各段階で食品の動きを追跡できる。

 中国当局は、冷凍食品が新型コロナウイルスを媒介していると指摘しており、システムの運用により輸入冷凍食品などを介した感染拡大の防止を強化する狙いがある。

 大連市の当局は、同システムを使ってコールドチェーン食品の流れを把握。食品製造、物流、卸売市場、小売、飲食などの各業界の企業に対する管理監督に役立てることにしている。

 中国国家食品安全リスク評価センターによると、遼寧省大連市のほか、山東省青島市、天津市では低温物流で運ばれた輸入食品を運んだ作業員の中から感染者が出ている。遼寧日報も、世界で新型コロナの感染源はモノと人の両方があり、コールドチェーンで運ばれた輸入食品は、ウイルスの検出率が高い上、多くの省に影響が及んでいると報じた。

 中国以外の国・地域で、冷凍食品への新型コロナの検査はまれ。ニュージーランドや台湾は、検査の結果、新型コロナの検出例はなかったと公表した。

 カナダ政府は11月初め、世界貿易機関(WTO)の会合で、中国が新型コロナを理由に食品の輸入を止めたことを批判。オーストラリア、ブラジル、英国なども同調した。

★参考情報★
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ブラジルなど3カ国の牛肉から新型コロナ 山東
中国の安徽、上海、天津で新型コロナ感染者 冷食からウイルス検出