オーストラリア政府は16日、中国が豪州産大麦に高率の関税を上乗せしたことについて、審査を行うよう世界貿易機関(WTO)に提訴した。バーミンガム貿易相は、解決まで数年が必要になるがやむを得ないと述べた。米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)が16日伝えた。
中国政府は今年5月、豪州産大麦のダンピング(不当廉売)などを認定し、80.5%の関税を上乗せし、数十億ドルに上る貿易を中断した。
オーストラリア政府は2018年、自国の次世代通信規格5G回線網整備事業への中国・通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)の参入を禁止。さらに新型コロナウイルスの感染拡大の原因について調査を呼びかけた後、中国との関係が悪化した。
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