香港メディアの東網によると、オーストラリアのペイン外相は9日、任意に拘束される恐れがあるとして、国民に中国へ渡航しないよう呼びかけた。中国では、オーストラリア人記者2人が当局から出国禁止を命じられ、大使館と総領事館に保護された後、8日に帰国する事件が起きたばかり。

 ペイン外相は、記者2人の事件のほか、中国のテレビ局「中国環球電視網(CGTN)」の女性キャスターで、オーストラリア国籍の成蕾さんが先月中国当局に拘束された事例を取り上げ、国民に注意を呼びかけた。

 記者2人の帰国により、中国駐在のオーストラリアのメディア関係者はいなくなった。ペイン外相は「当面、わが国のメディアが中国からいなくなるのは残念。しかし、オーストラリア駐在の中国メディアに報復することはしない」と述べた。

 オーストラリア外務省は既に7月、中国渡航に関する注意事項を更新し、中国当局が「国家の安全に危害を加えた」などの理由で任意に外国人を拘束する可能性があると警告している。

 中国メディアは、オーストラリアの情報機関がこのほど、駐在する中国メディアの記者の自宅を捜索したと報じた。中国外務省の趙立堅報道官は9日「中国はこの件で、オーストラリアに厳しく抗議した」と述べた。

★参考情報★
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中国テレビ局の豪国籍女性キャスター、当局が拘束
「外国勢力のスパイ活動活発化」、豪国防省が見解