2020年6月15日大 香港メディアの東網によると、中国の理工系の名門大学である黒竜江省ハルビン市のハルビン工業大学とハルビン工程大学でこのほど、米マスワークスの数値解析ソフト「MATLAB」の使用アカントが無効化され使えなくなった。問い合わせに対しマスワークスは、米政府が先月発表した「エンティティーリスト」に両大学が掲載されたため回答した。(写真はRFAのキャプチャー) 

 同リストは、安全保障上問題のある企業・団体や個人列挙したもの。米商務省は5日、新たに33の中国企業、大学、研究機関、個人をリストに加えた。うち大学13校の中にハルビンの2大学が含まれた。米政府はこのほか、中国軍と関連のある留学生と研究員の米入国を禁止したが、ここでもハルビン工業大学が関係していた。

 MATLABは1984年に開発され、アルゴリズムの開発やデータの可視化と分析、数値計算を可能にする数値解析ソフト。世界の大学約6500校、企業約1万社、政府機関で使われている。無効化されると資料の使用や論文作成ができなくなる。

 ニュースサイトの瀟湘晨報によると、中国外務省の華春瑩報道局長は12日、定例記者会見で、「米政府の行為は、根深い冷戦思考を反映している。一方的な制裁や政治的圧迫は、今の時代の潮流に合わない」と述べて、批判した。

★参考情報★
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