台湾の李大維外相は10日、トランプ米次期大統領の重要顧問が数週間前の選挙期間中に台湾を訪れ、蔡英文総統と会見したことを明らかにしました。



 



 総統府の黄重諺報道官は、重要顧問が米シンクタンク、ヘリテージ財団のエドウィン・フールナー総裁だと明かしています。中央社が10日伝えました(写真は、中央社のキャプチャー画面)。



 



 米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、台湾では、政府がトランプ次期大統領のことを良く知らないのではないかとの懸念が広がっていました。



 



 相李外相は「台湾外交部は(選挙で)ヤマを張ったりしない。これまでもトランプ陣営を軽視したことはない」と述べ、胸を張りました。



 



 李外相さらに「駐米代表の高碩泰氏も、トランプ陣営のメンバーと面会した。これから、新政権の主要メンバーとも会う」と述べ、米新政権との関係深化に取り組んでいることを強調しました。



 



 フルーナー総裁は蔡総統との懇談で「台湾は、米国の重要な資産であり、アジア太平洋の戦略で不可欠の役割を担っている」などと述べました。



 



 蔡総統は「選挙の結果がどうなっても、米国の次期政権とは緊密に協力したい」などと応じたとのことです。



 
 李外相も、フールナー総裁とは30年来の付き合いがあり、今回も懇談して旧交を温めたとのことです。




 トランプ氏の当選で、台湾の安全保障に密接に絡む、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)と在日米軍の先行きが懸念されます。



 RFAによると、駐日代表の謝長廷氏は「新しい国際環境のもと、アジア太平洋の国家はさらに団結、協調すべき。協力を深化させなければならない」と述べました。



 



(参考)http://www.cna.com.tw/news/firstnews/201611100110-1.aspx



 



 日本にも同レベルの顧問派遣があったのでしょうか。また、日本の外務省も米大統領選でヤマを張ったりしていなかったと信じたいです。



 



 なお、台湾の指導者はほぼ例外なく米国の留学組で、こういう時、サシで話ができるのは大きい。中国のリーダーも今後はそうなるでしょう。韓国も然り。日本のリーダーもそうあって欲しいです。