2020年4月8日武 ニュースサイトの中国新聞網によると、新型コロナウイルスの感染拡大の発端となった湖北省武漢市は8日午前0時、1月23日から76日間封鎖を解除し、市外との交通を再開した。(写真はBBCのキャプチャー)

 国有鉄道会社の中国鉄路武漢局集団によると、8日だけで276本の列車が武漢を出発し、上海や広東省・深セン、成都などに向かう予定。乗車券の予約状況から、8日に約5万5000人が武漢を出発する見通し。うち4割が広東省の広州市や深セン市など珠江デルタに向かうとみられる。航空や水運、道路など他の交通も同日再開した。

 湖北省政府の新型コロナ対策本部は、幼稚園から大学まで教育機関の再開は延期した。団地の厳格な出入りの管理も続き、入り口での身分証の確認や体温検査が行われている。当局は、さらに市外や省外への不要不急の外出も避けるよう求めている。

 英BBC放送によると、世界保健機関(WHO)は1100万人の大都市の封鎖は、世界の公衆衛生史で前例がないとしている。英ノッティンガム・トレント大学の公衆衛生の専門家、ロバート・ディンウォール教授は「当時、他の方法でウイルスのまん延は防げなかった」と指摘。1月23日に封鎖していなければ、中国の他地域にさらに幅広く感染が拡大していた恐れがあるとしている。

 香港中文大医学院の許樹昌教授も「都市封鎖は、北京や上海、広東が準備する時間を与えた」と述べた。

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