ニュースサイトの環球網によると、新型コロナウイルス感染対策で、隔離用に使われていた福建省泉州市鯉城区のホテル「欣佳酒店」が7日夜、突然崩落した事故で、中央政府の応急管理部は12日、記者会見を開いた。同部によると、最後の71人目の行方不明者が12日、遺体で見つかり、捜索は終了した。死者は計29人、けが人は42人に上った。

　同部によると、これまでの調査で、ホテルが違法改築を繰り返していたことや、地元政府の安全管理に手落ちがあったことも発覚した。国務院（中央政府）は「３．７崩落事故」調査チームを結成し、事故原因の究明と責任者の処罰を行うことを決めた。

　香港メディアの東網によると、福建省泉州市も政府も12日会見し、「欣佳酒店」が違法改築をしていた上、工事を許可した地元当局にも問題があったと指摘した。市政府は、隔離用の施設に指定された経緯を含めて、問題点を徹底調査した上、上級機関に報告する方針を明らかにした。

　崩落事故では、地元の若い医療スタッフ2人も死亡した。うち、地元の病院の唐凡為医師（22）は、最近勤務を始めたばかりだった。地元保健所の職員だった王福鵬さん（27）は、事故当時ホテルに派遣され、隔離者の体温測定や観察を行っていた。