2019年3月5日習 国政助言機関である全国政治協商会議(政協)に続いて、全国人民代表大会(全人代=国会)が5日開幕する中、海外メディアが相次ぎ、習近平国家主席に対する中国共産党内の圧力が強まっていると伝えた。米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えた。(写真はRFIのキャプチャー)

 ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)は、最近1年間、習近平氏の指導力に対する疑念が党内で強まったと報じた。中国共産党中央は今年1月末「党内の政治建設強化」を通達したが、共産党の核心としての習氏の地位確保が目的で、党内で習氏への批判が起きていることを示している。

 米紙・ウォール・ストリート・ジャーナルも、「習近平氏が危機感を感じていることは確実」とする中国共産党紙の元編集長の見方を伝えた。習氏は過去1年間、これまで毎年秋に約300人を集めて開かれてきた同党中央委員会全体会議を開いていない。習氏と党の不仲は明らかだという。
 同紙は、習氏の権威は、「両会」と呼ばれる政協と全人代の会期中、試練にさらされるとの見通しを伝えた。