2018年5月10日南米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)の9日の報道によると、ベトナム外務省は8日、中国に南シナ海の南沙(スプラトリー)諸島に配備したミサイルを撤去するよう求める声明を発表した。声明は、中国によるミサイル配備が地域の平和を脅かすものと主張するとともに、同諸島の領有権がベトナムにあることを重ねて強調した。

 中国紙・環球時報によると、中国外交部の耿爽副報道局長は9日、記者会見で、南沙諸島と周辺海域の主権は議論の余地なく中国に属し、平和的な開発活動の中で防御施設の設置は当然の権利だとコメントした。

 越外務省の声明は、中国が同諸島にミサイルを配備したとの米メディアの報道後に出された。米CNBCテレビは先に、中国が永暑礁(ファイアリー・クロス礁)と美済礁(ミスチーフ礁)に対艦巡航ミサイルと長距離対空ミサイルを配備したと報じた。

 米シンクタンク、ランド研究所のグロスマン研究員は「南沙諸島へのミサイル配備は、南シナ海の軍事拠点化の始まりだ。平和的とも防御的とも言えない」と話している。


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