広東省台山市で建設中の台山原子力発電所で、原子炉格納容器内の蒸気発生器のカバーが基準を超える炭素を含み、運転開始後は圧力で破裂し、放射線漏れを起こす恐れがあることがこのほど分かった。同原発は香港から約100キロと近い。香港のニュースメディア、伝真社などが21日伝えた。

 仏原子力安全局によると、同原発2号機の蒸気発生器カバーは仏原子力大手のアレバ製。炭素含有量が0.302%で、仏の原子炉機器規格「RCC-M」が定める0.22%を上回っていた。 同原発に70%出資する中国広核集団は、同原発内の部品の品質に問題はないと強調している。

 同原発は1、2号機は2009年と14年に着工した。計画ではそれぞれ17年末と18年上半期(1~6月)に運転を始める予定だった。香港の環境団体が先に、同原発に低品質の部品が使われていると発表し、香港社会に波紋が広がった。