中国の習近平国家主席と韓国の文在寅大統領が12日、ベトナム・ダナンで首脳会談を行い、文大統領が12月に中国を訪問することが決まった。地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル」(THAAD)配備を巡り冷え込んでいた中韓関係が正式に正常化に向かうことになった。韓国青瓦台(大統領府)も、文大統領が12月に中国を訪れると発表した。香港のニュースサイト東網が伝えた。

 習主席は会談で「朝鮮半島情勢が重要な時期に入り始めた」と指摘。両首脳は、北朝鮮の核開発問題を平和的に解決することで改めて合意した。

 習主席は、中国が朝鮮半島の非核化を断固として目指すとした上、対話による問題解決の必要を強調。文大統領は、朝鮮半島の核問題での中国の積極的な役割を賞賛した。

 習主席は、「中韓関係は、正しい方向に沿って進むべき」と述べて、THAAD配備に対する関心を改めて示した。文大統領は、THAADへの中国の懸念に理解を示した上、中国の戦略的な利益を損なう考えはないと強調した。