新疆ウイグル自治区のカザフ族住民は1日、ウルムチ市の警察が少数民族活動家数千人の拘束を命じたと述べた。同市当局は、中国共産党第19回全国代表大会(第19回党大会)終了後、少数民族活動家への圧力を強めている。米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)が1日伝えた。

 ウルムチ市天山区公安局はこのほど、政府を批判する言論を発表したり、海外の映像コンテンツを見ている少数民族を拘束するよう上級機関から命じられた。主な対象はウイグル族とカザフ族だという。

 カザフ族住民によると、ウルムチ市警察は拘束者数のノルマを定め、1週間で3000人を拘束するよう警察の各出先機関に通達した。自治区では収容者の増加で刑務所が手狭となっており増築を始めた。政治犯と刑事犯を分ける必要もある。

 また、ウルムチ市の警察は今年5月、親族訪問を理由に隣国のカザフスタンを訪れ国会議員と接触したとして、ウイグル族20数人を拘束したことがこのほど分かった。当局が少数民族による政治的な活動を警戒したためとみられる。

 拘束されたウイグル族は、国会議員と写真を撮影しノートパソコンに保存していた。パソコンが故障したため修理店に持ち込んだところ、店員が写真を見つけて警察に通報した。