英国のマーク・フィールド・アジア太平洋担当相は17日、英保守党政治家が香港の入境を拒否された事件に絡み下院で質問を受けた際、英外務省が中国大使を呼んで懸念を表明したことを明らかにした。米公共放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)中国語版が18日伝えた。

 香港出入境管理局は11日、英保守党人権委員会の幹部で、人権活動家のベネディクト・ロジャーズ氏の入境を拒否した。ロジャーズ氏は以前から、香港の民主化を拒絶しているとして中国政府を批判。香港の民主派活動家らと面会していた。

 英保守党人権委員会委員長のフィオナ・ブルース議員は18日、ロジャーズ氏の入境拒否のほか、銅鑼湾書店関係者の失跡事件や立法会議員の投獄事件などを取り上げ、香港の一国二制度が侵蝕されているとの懸念を示しアジア太平洋担当相に見解を求めた。

 フィールド・アジア太平洋担当相は、英外務省は入境拒否事件を一国二制度を無視するものとして注目しており、在英国の中国大使を呼んだほか、中国と香港の政府にも懸念を伝えたことを明らかにした。