22021年3月23日明 台湾・中央通信社によると、中国北京市の第二中級人民法院(裁判所)で22日午前、スパイ罪に問われたカナダの元外交官、マイケル・コブリグ被告の初公判が非公開で行われ、米国やカナダなど26カ国の外交官28人が裁判所前に集まり声援を送った。(写真はRFAのサイト画面)

 コブリグ被告は「国外のため国家機密・情報を探った疑い」などで起訴された。別のカナダ人の朝鮮問題専門家、マイケル・スパバ氏の非公開の公判も19日、遼寧省丹東市中級法院で始まった。
 裁判所を訪れた中国駐在のカナダ大使館のジム・ニッケル臨時代理大使は、コブリグ、スパパ両被告の裁判傍聴を拒否されたことを指摘。法廷での審理の過程を知ることができないとして、裁判の不透明性を批判した。

 米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、19日のスパパ氏の初公判はわずか3時間で終わった。裁判所前には、中国駐在のカナダ、米国、オーストラリアの大使が傍聴を希望したが断られた。裁判所は近く判決公判の期日決定を予告しており、カナダのトルドー首相が強く批判している。

 米国は2018年、香港の銀行、HSBCを通じイランと取引したとして、対イラン制裁違反の疑いで中国通信機器大手・華為技術(ファーウェイ)の副会長兼最高財務責任者(CFO)の孟晩舟被告を起訴。同年12月に米国の要請に基づきカナダ当局に拘束された。その後、中国とカナダの外交的な摩擦が続いている。

★参考情報★
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拘束1年のカナダ人2人、検察に送致 中国外務省が公表