22021年3月10日水 台湾北部のハイテク工業団地「新竹科学工業園区」で、少雨による水不足が深刻化している。台湾の王美花経済相は9日、立法院(国会)で、海水淡水化設備のフル稼働や干ばつ用の井戸の始動など、対策を急いでいることを明らかにした。台湾紙・聯合報(電子版)が10日伝えた。(写真は東網のサイト画面)

 同工業園区の王永壮管理局長によると、園内の水不足は極めて深刻。当局の各企業への働きかけで、前年比11%を超える節水を実現した。

 当局は、近隣の桃園から1日に約1万5000トンの供給を始めたほか、干ばつ用井戸の使用を開始。新竹の海水淡水化設備は1日1万3000トンの生産を行っている。水道会社の台湾自来水は新たな井戸を掘削し、既に供給を始めた。

 台湾では桃園以南の地区で、少雨による水不足が続いており、人工降雨作業などが行われている。台中市では、一部で給水制限を始め、市民生活にも影響が出始めた。

 台湾西部の主要ダム6カ所では、貯水率が2割を下回った。うち徳基ダムは9.93%で、47年ぶりに記録を更新した。台南白河ダムは2月末に貯水率がゼロになった。水利署が、この機会を捉えてダム底にたまった土砂の撤去を進めている。


★参考情報★
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