岸信夫防衛相は14日、中国の魏鳳和国務委員兼国防相とテレビ会議方式で会談した。両国は「東シナ海での偶発的衝突を回避するための「海空連絡メカニズム」に基づくホットライン開設で一致した。岸防衛相は9月の就任後、魏国防相と単独で会談したのは初めて。香港メディアの東網が14日伝えた。（写真は東網のキャプチャー）

　「海空連絡メカニズム」は、沖縄県尖閣諸島周辺海域での偶発的な衝突の回避を目的としたもの。2018年に始動したが、中核となるホットラインはまだ開設されていない。　テレビ会議で岸防衛相は、ホットラインの開設のほか、両国が関心を持つ分野での対話継続と、防衛実務者交流の強化、地域の平和的安定の維持で協力することなどを呼びかけた。

　魏国防相も実務者の交流推進や同メカニズムの構築加速などに同意した。尖閣諸島については「中国は領土主権と海洋権益の防衛維持に対する決意は変わらない」と従来の主張を繰り返した。