ニュースサイトの中国新聞網によると、中国共産党遼寧省規律検査委員会と同省監察委員会は、国有自動車大手で経営再建中の華晨汽車集団(本社:遼寧省瀋陽市)で前トップの祁玉民氏に対し、規律違反で取り調べを始めたことを明らかにした。両委員会は、幹部の汚職取り調べ機関として知られる。
同社は遼寧省政府傘下の国有企業で、自社ブランドのほか、ドイツのBMWやフランスのルノーと合弁事業を展開しているが、今年11月に経営破綻した。現在、裁判所の命令に基づき、民事再生による再建を進めている。
祁氏は、2000年に設備メーカーの大連重工集団董事長、2004年から遼寧省大連市副市長など務め、2005年から華晨汽車トップの董事長に就任し、19年4月に定年退職した。
同社は、投資家を保護するために設けられた会社情報開示制度に違反した疑いで、中国証券監督管理委員会の調査を受けた。
華晨汽車は、実業家の仰融氏が国有企業と合弁で設立した。2002年に、遼寧省当局から拘束されそうになり米国に逃亡。当時、遼寧省長で、後に失脚した薄熙来氏の指示だったとみられている。華晨汽車は事件の影響で経営危機に陥り、トップに就いた祁氏が対処に追われた。
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