22020年11月26日天 中国天津市当局は24日、新型コロナウイルス対策関連の記者会見を開き、天津市疾病対策予防センターの張穎副主任は、同市浜海新区の食品加工会社の低温倉庫と住宅地区でそれぞれ起きている2系統の感染拡大について、ウイルスの型が異なるため、互いに無関係との見方を示した。(写真は天津衛生健康委員会のサイトより)

 天津市の新型コロナ感染者は、食品加工会社、天津海聯冷凍食品の低温倉庫と東疆保税港区の住宅地区「瞰海軒小区」で見つかっている。食品会社の従業員は、北米産の冷凍豚肉から感染。住宅地区ではマスクを着けない最初の感染者が原因となり、エレベーターから感染が広がったという。 

 副主任によると、食品会社、住宅地区の感染は互いに無関係で、ともに欧州系のL型だが系統が異なるウイルスが検出された。また、食品会社は物からヒト、住宅地区ではヒトからヒトの感染が起きた。

 副主任によると、山東省徳州市で10月7日、天津港経由で運ばれたドイツ産豚もも肉の包装材から新型コロナウイルスが検出された。天津の食品会社の低温倉庫で感染した2人は、ドイツ産の豚もも肉と北米産豚肉の運搬作業をしていた。うち1人が出荷の際、北米産豚肉を地面に落とし、もう1人が拾ってトラックに入れていた。2人のウイルスの遺伝子は完全に一致しており、北米産豚肉が感染源とみられるという。

 住宅地区の「瞰海軒小区」で感染者は、4号棟と9号棟に集中。4号棟に住む最初の感染者が、せきが出るのにエレベーターに乗る際にマスクを着けておらず、他の住民に感染が広がった。ヒト間の感染だが、直接でなく物を経由した感染拡大だった。

★参考情報★
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