上海セメント 上海市環境監察総隊はこのほど、強アルカリ水を未処理のまま排出していた疑いで、崇明区の生コン工場、上海長久混凝土製品有限公司を摘発した。工場は長江の長興島、青草沙の両水源保護区に近く、上海市1500万人の飲み水の安全を脅かしていた。上海のニュースサイト、上観新聞などが伝えた。(写真は上観新聞のキャプチャー)

 係官が検査したところ、工場内敷地内は汚水がたまり、計測すると水素イオン指数(pH)13~14で極めて強いアルカリ性だった。汚水は塀の穴から敷地外に流れ出ていた。

 工場は青草沙水源保護区と道路1本隔てただけの近さ。南側には長江が流れている。強アルカリ水が未処理で排出されると長江の水、地下水、土壌を深刻に汚染することになる。

 当局は同社に「上海市環境保護条例」違反で12万元(約200万円)の罰金支払いを命じた。改善が見られない場合、さらに多額の罰金が科されることになる。