2020年9月15日使 米公共放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)によると、在中国米大使館は14日、ブランスタッド駐中国大使が10月に退任すると発表した。専門家からは、経済的発展を支援して中国の民主化を促す「関与政策」の完全な終わりを示すとの見方が出ている。また、米政府関係者は「米国はこれから、経済的利益のために、価値観を犠牲にしない」と語った。(写真はRFAのキャプチャー)

 米学術団体、アジア協会の米中関係の専門家、シェル・オービル氏によれば、ブランスタッド大使は習近平国家主席と面識があり、米中関係の改善の役割を期待されていたが、全く成功しなかった。オービル氏は「大使は、何も建設的な役割を果たせなかったと思っているだろう」と述べた。

 オービル氏は、米国の8人の大統領が全力で支持してきた「関与政策」は「南シナ海や台湾海峡、香港、新疆、東シナ海での中国の侵略的な政策により、絞め殺され、不必要になった」と述べた。

 ブランスタッド大使は2017年6月、中国大使に就任し、3年半近く務めた。着任前、アイオワ州知事を16年間務め、この間、河北省の県知事だった習近平国家主席の訪問を受けた。習氏が12年、国家副主席として訪米の際もわざわざ訪ねるなど、両人は「古い友人」だった。

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