22020年9月10日三 9日付台湾紙・聯合報(電子版)によると、台湾中央大学宇宙・リモートセンシング研究センターは、中国長江の三峡ダムの右岸にわずかな沈降が見られるが、ダム本体の形状に目立った変化はないとする観測結果を公表した。同センターは、今年7月に中国の長江で発生した洪水について、被災地域の状況を人工衛星を使って観測した。(写真は東網のキャプチャー)

 同センターによると、中国南方地区えは5月下旬から広い範囲で大雨が降り、40日間連続で大雨警報が発令された。長江や淮河流域では深刻な洪水が発生して、それぞれの中下流域の住民が大きな影響を受けた。三峡ダムは、洪水防止能力とともにダム本体の安全性が注目を集めた。

 同センターが分析したところ、農地1万平方キロを含む1万8000平方キロが水没。うち水没した都市や村落の面積は2000平方キロに上った。

 三峡ダムは右岸の護岸上部にわずかな沈降傾向があり、毎年5ミリずつ沈んでいる。しかし、ダム本体の表面には変形や破壊の跡は見られなかった。同センターは2015年から観測を続けているが、ダムの本体はかなり安定しており、貯水量と温度による周期的な変形以外、明らかな沈降や盛り上がり、変形はみられないという。

★参考情報★
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長江4号洪水が三峡ダム通過 今年最大の増水