米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、中国海警局は26日、香港から不法越境しようとしたスピードボート1隻を捕らえ、乗っていた十数人を拘束したと発表した。RFAが確認したところ、拘束されたのは12人で、香港で反政府デモを行っていた若者で、台湾への逃亡を企てていた。

 同局の発表によると、23日午後9時ごろ、香港の東南沖の中国の領海で、広東省の海警局が不法越境したスピードボートを拿捕(だほ)した。同局によると、12人のうち一部は、反政府にデモに参加して逮捕され、保釈中だった。全員を中国本土の警察が取り調べている。中国本土で懲役刑を言い渡され、服役する見通しだ。

 香港の反政府デモ参加者が、台湾への船で逃亡を企てる例が相次いでいる。7月には十数人が台湾・高雄に到着。別のグループは、香港から約300キロ離れ、台湾が実効支配する南シナ海の東沙諸島に到達し、台湾に移送された。今回拘束されたグループは、台湾・屏東へ渡る予定だったが23日から連絡が途絶えていた。

 香港の関係者によると、香港周辺の海域では最近1カ月、中国海警局などが警戒を強め、緊張が高まっているという。今回の拿捕により、台湾への脱出ルートは絶たれた可能性が高いという。

★参考情報★
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