2020年7月27日江 ニュースサイトの中国網によると、中国水利省は26日午後2時、長江の三峡ダムへの流入量が毎秒5万立方メートルに達したため、同省の基準に従って洪水のピークが形成されたと判断し「長江2020年第3号洪水」と命名した。長江上流部の西南地区などで26日から3日間大雨が予想され、三峡ダムへの流入量は28日ごろ、毎秒6万立方メートルに達するとみられる。(写真はRFIのキャプチャー)

 長江中下流の湖北省石首市以下の流域と、洞庭湖、ハ(番のおおざと)陽湖、太湖と周辺の水系にある観測所42カ所、安徽省の淮河中下流域の王家ダムより下流域でもそれぞれ警戒水位を超えている。三峡ダムの上流域にあたる四川省岷江と大渡河、雲南省の金沙江でも水位が警戒レベルを超える状態が続いている。

 国家洪水・干ばつ対策総指揮部の副部長を務める鄂竟平水利相が26日に洪水対策の会合を開き、長江では3号に続き、今後も新たな洪水のピークが形成される見込みだと指摘。三峡ダムに対し、上流域や下流の洞庭湖などの水位をみながら放流量の調節を行うよう指示した。 

 米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、中国の水利の専門家は、今年の長江流域の洪水が1998年の当時と類似性が高いと指摘していている。

 長江日報(電子版)によると、長江水利委員会は26日、長江上流域の寸灘区間、三峡ダムに黄色、長江中下流域のと洞庭湖、ハ(番のおおざと)陽湖のオレンジ色の洪水警報を発令した。

★参考情報★
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淮河の王家ダム放流 長江に続き洪水の危機 安徽省が挟み撃ち