2020年7月21日淮米公共放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)によると、中国水利省淮河水利委員会は20日午前11時半、中国第3の大河である淮河の王家ダム(安徽省阜南県)周辺に対し、洪水では最高の「赤色」警報を継続して発令した。また、王家ダムは、構造物を安全を保つための水位を上回ったとして、同日午前8時半から放流を始めた。これに先立ち、ダムの下流の住民約2000人が退避した。(写真は博訊新聞網のキャプチャー)

 安徽省は、南部を流れる長江の水位が下降しないうち、北部の淮河による洪水の危機に直面している。淮河水利委員会は20日、緊急事態のレベルを洪水では最高の1級に引き上げた。
 中国では西南地区の重慶から、東部の上海まで大雨が続いている。長江流域のうち湖北省武漢市や江西省で、洪水では最高レベルの警報を発令した。

 中国メディアの中国新聞週刊によると、長江と淮河の水位上昇に加え、35の河川と湖沼が警戒水位を超えた。特に安徽省は、南北の大河により挟み撃ちされる情態となっている。淮河は全長1000キロで、5省を流れる。流域の人口は1億6500人で、中国のあらゆる河川の中で、人口密度が最も高い。
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