2020年7月15日南 米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、ポンペオ米国務長官は13日、中国が南シナ海の大部分の領有権を主張しているのは「完全に違法」との声明を発表した。その上で、東南アジアの同盟国やパートナーによる主権の主張を米国は支持するとした。(写真はRFAのキャプチャー)

 米議会上下両院の外交委員会の指導者4人も13日、南シナ海に関するポンペオ長官の声明を全面的に指示すると表明。各国が国際法に基づき、南シナ海問題を解決するよう呼びかけた。

 米公共放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)によると、スティルウェル米国務次官補は14日「南シナ海の問題で、米国は中立の立場を続けることはできない。特に、ベトナムやマレーシアの海域で、中国が資源の掘削をはじめたときはそうだ」と語った。

 米シンクタンク、ランド研究所のティモシー・ヒース上級国際防衛研究員は「米国が南シナ海問題で立場を明確にしたことで、近いうちに米中がアジア太平洋地区で衝突するリスクが高まだろう」と述べた。

 米戦略国際問題研究所(CSIS)アジア海洋透明性イニシアチブのグレゴリー・ポーリング部長は「南シナ海の問題で、米国はほとんど後戻りができないところまできた」と指摘。「最近2年間に、中国は漁業や石油・天然ガス資源など合法的な海洋利用に対し、嫌がらせを行ってきた。それほど遠くない将来、東南アジア諸国は、中国の許しを得ないと海上での権利を何も行使できなくなる」と述べた。

★参考情報★
ーーーーーーー