2020年7月9日水 ニュースサイトの央広網などによると、5月末の入梅以降の大雨で浙江省杭州市の新安江ダムの水位が上昇したため、浙江省水利庁は8日午前9時から9つある放流口を1時間全開した。同ダムは1961年の完成後、放流口9つを全部開けるのは初めて。(写真は百度のキャプチャー)

 同ダムは別名「千鳥湖」の著名観光地。杭州市当局は、放流に先立ち、銭塘江流域にある杭州市内の淳安、建徳、桐廬、富陽、蕭山、西湖、浜江の各県・区で住民約1000人の退避を行った。ダム近くの新安江街道地区では放流後、市街地が冠水し、水位はアパートの2階近くに達した。

 ニュースメディアの中国新聞網によると、中央気象台は8日、長江中下流域の安徽、湖北、浙江、重慶の4省市で6月1日から7月7日の降雨量が、1961年以来59年ぶりに同期の記録を更新した。一部地区の降雨量は、例年の2~3倍に達した。

 中央気象台によると7月4~8日にも、西南地区から長江中下流域に激しい雨が降り、一部の雨量は100~250ミリになった。湖北省黄岡市でなどでは800ミリを記録した。

 ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)によると、長江水利委員会は、長江中下流では今後数日間、大雨が続き、支流を含めて警戒水位を1~1.5メートル上回る見通しを示した。

★参考情報★
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