2020年7月3日三ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)によると、中国長江以南の南方地区で6月初めから大雨が止まらず、中国水利省は2日、長江上流で今年第1号の洪水のピークが形成されたと発表した。長江三峡ダムは6月29日から洪水用の放水口2つを開放した。しかし、水の流入量が毎秒5.3立方メートルに激増しており、ダム上流の重慶では被害が深刻化しているほか、下流の湖北省・武漢でも水害の恐れがある。

 重慶市では都市部の深刻な水害が発生。これまでに1人が死亡、1人が行方不明となり、被災者は6万人に上った。北米の中国語ニュースメディア、世界日報によると、重慶市の当局は、住宅の4階以下の住民に避難準備を呼びかけた。武漢市では2日午後1時半、大雨警報を発令。市内各地で土砂崩れや市街地の冠水の危険性が高まっていると警告した。

 長江水利委員会によると、三峡ダムへの流入量が2日午前10時、毎秒5万トンを超えた。洪水のピークが上流で形成されたと判断し、中国の洪水の番号付け基準に従い「長江2020年第1号洪水」と名付けた。報道によると、三峡ダムへの流入量は、2日午後2時に5万3000立方メートルに急拡大した。


★参考情報★
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長江三峡ダムが放水 武漢など中下流都市に水害の恐れ
洪水対策徹底、習主席が初の指示 被災者1300万人超