2020年5月12日豪 米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、オーストラリア政府が、新型コロナウイルスの発生源について独立の国際チームによる調査を呼びかけ、中国が反発する中、豪公共放送ABCは12日、オーストラリアの食肉会社4社が、中国から対中輸出免許を取り消されたと報じた。中国商務省は先に、オーストラリア産の大麦に80%の効率関税を課すると発表したばかりで、両国の緊張が高まっている。

 ABCによると、対中輸出免許を取り消されたのはクイーンズランド州の3社とニューサウスウェールズ州の1社。豪外務貿易省も、4社の対中輸出免許取り消しの事実を認め、中国側の措置が商品のラベルや衛生証明と関連していると説明した。

 米公共放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)によると、4社はオーストラリアの対中牛肉輸出総額の35%を占め、今年の貿易額は既に35億ドルに上る。

 オーストラリア政府は、新型コロナウイルスの発生源と、中国政府の当初の対策について、国際的な調査を行うよう再三呼びかけている。中国側は強く反発しており、オーストラリア駐在の成競業大使が4月、報復を示唆していた。成大使は「中国の顧客は、オーストラリアの牛肉を食べず、ワインを飲まず、観光に行かず、子どもを留学に送らなくなるだろう」と述べた。

★参考情報★
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