2020年5月12日電 米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、湖北省武漢市洪山区で10日、住宅地への変電所建設に反対する住民が横断幕を掲げてデモを行った。警官隊が鎮圧のため出動し、住民を強制的に解散させた。ネット上の映像によると、この際、住民数人が殴られたり、連行されたりした模様だ。(写真は、東網のキャプチャー)

 住民によると、変電所は最寄りアパートからわずか27メートル。周辺には幼稚園や小学校を含む教育施設や研修施設が立ち並んでいる。影響を受ける住民は約5万人に上るという。

 香港メディアの東網によると、デモ参加者は約100人。いずれも変電所が住民の健康に与える影響を懸念している。当局が3月30日、同区富安街地区への変電所の建設を発表し、住民がネット上の陳情窓口に通じて抗議を始めた。武漢市長がネット上にライブ出演した際も、一部の住民が抗議のメッセージを送ったが、無視されたという。

 武漢市では2018年9月にも、ハイテク産業の集積地、武漢東湖新技術産業開発区(通称「光谷」)で、変電所建設に反対する住民がデモを行い、警察の鎮圧を受けた。

 住民によると、変電所は電磁波、騒音のほか、絶縁体に使われる六フッ化硫黄など化学物質の漏出の危険があるため、国の基準では住宅地から50~300メートル離すことが義務付けられている。

★参考情報★
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ごみ焼却場建設に反対 住民1万人がデモ 武漢