中国が欧州に建設を計画している高速鉄道に対し、欧州連合(EU)が公開入札に関する法規違反の疑いで調査を始めたことが分かった。英フィナンシャル・タイムズを引用し中央社が伝えた。

 高速鉄道は、セルビアのベオグラードとハンガリーのブタペストを結ぶ350キロ。中国が欧州で初めて受注した、高速鉄道の建設事業で、投資額は28億9000万米ドル。中国が国策として推進中の「一帯一路」(新シルクロード)建設事業で、象徴的な事業となっていた。

 「一帯一路」は、中国と欧州の間で海陸2本の通商ルートを建設する事業で、沿線65カ国の経済発展を促す効果を見込んでいる。

 関係者によると、EUの法規は、大型の交通インフラ建設事業について公開入札を義務付けている。ハンガリーはEU加盟国のため、規則を守る義務がある。EUは、ハンガリーに対し、高速鉄道の発注で規則違反がなかったか、調査を進める。

 もし、規則違反が認定され事業が中止になると、中国にとり外交的な打撃となる。

(参考)http://www.cna.com.tw/news/acn/201702200369-1.aspx