中国中央政府の工業信息化部は22日、許可を得ず専用回線やプロキシサーバーを設置、レンタルすることの禁止を通達した。仮想プライベートネットワーク(VPN)も含まれ、中国から海外のコンテンツの閲覧が一層困難になるとみられる。台湾中央社が伝えた。

 中国のネットユーザーは、政府のネット検閲システム「グレート・ファイアウォール」を回避できなくなるとして憂慮している。当局は、同システムを使い、有害と認めたコンテンツを審査、遮断しているが、VPNを使えば「壁を乗り越える」ことが可能だった。

 通達によると工業信息化部は、2018年3月末まで、ネット接続サービス業界を対象に、違法行為の取り締まり活動を行う。

 英BBC放送中国語版によると、中国当局は西側メディアの多くを封鎖している。先ごろ米アップル社に、米紙ニューヨーク・タイムズの閲覧アプリを、中国版の「App・Store」から撤去するよう求めた。

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