2020年2月28日華米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、中国外務省が米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)、の記者3人を国外退去処分にし、ポンペオ米国務長官が批判したことに対し、中国外務省の華春瑩報道局長は26日、中国駐在の米国大使館の責任者を呼んで強い抗議を申し入れた。(写真は、VOAのキャプチャー)

 また、シンガポール駐在の中国大使館は、シンガポール紙・ストレーツ・タイムズが掲載した、中国共産党の統治を批判する論評に対し反論を行った。

 WSJは今年2月「中国は真にアジアの病人」と題する論評を掲載し、中国外務省は評論の表題が差別的で、中国人の心情を傷つけたとして同紙に謝罪を求めたが聞き入れられず、北京駐在の記者3人に国外退去を命じた。国務長官は2月19日、「正しい反応は、反論を行うことで、言論の制限ではない」と述べ、中国を批判した。

 華局長は、ポンペオ長官が公然とWSJの誤りを支持するとともに、中国の新型コロナウイルス感染対策に対しでたらめを述べたと抗議。「中国のメディアに報復すると発言していることは、受け入れられない」と批判し、米国が中国のメディアに規制を行うなら、中国側も反撃するとした。

 米公共放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)によると、シンガポール紙は「中国の転換点と中国共産党の苦境」と題するシンガポール国立大教授の論評を掲載。論評は「新型コロナウイルスの感染拡大事件が、中国国民の中国共産党に対する信頼感に衝撃を与えた」などと指摘した。

 現地の中国大使館は「中国の政治制度を批判し、中国社会の安定を破壊するもの」などと反論した。


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