2020年1月16日貿 米公共放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)などによると、米国のトランプ大統領と中国の劉鶴副首相は15日、ホワイトハウスで貿易協議「第1段階」の合意文書に署名した。 米国は、制裁関税の発動を見送る代わりに、中国は今後、2年間に2000億ドル相当の米国商品とサービスを購入する。うち、400億~500億ドルは米国産農産物となる。(写真はRFAのキャプチャー)

 トランプ政権は昨年12月に予定していた制裁関税の発動を取り消すとともに、9月1日に発動した1200億ドル相当の中国商品に対する制裁関税を半分の7.5%に引き下げる。ただ、2500億ドル相当の中国商品に対する25%の制裁関税は維持する。

 米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、米中両国はこのほか、中国政府による米企業への技術移転の強制を禁止することで一致した。また、中国は、企業秘密の保護強化を約束した。

 トランプ大統領は記者会見で「歴史的な第一歩だ」と成果をアピールした。新華社によると、劉副首相も「米中は第1段階の合意で、現実的な結果を得た」と評価した。

 米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、野党・民主党の大統領候補、バイデン氏は米中の合意について「多くの条項が非常にあいまいで、既に公表された内容だ」と述べ、新味のなさを批判した。

★参考情報★
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米中が制裁関税の引き上げ中止 第1段階の交渉妥結