2019年10月8日籠 米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、米プロバスケットボールNBA、ヒューストン・ロケッツのゼネラル・マネジャー(GM)のダリル・モーリー氏が4日、ツイッター香港の抗議デモを支持する発言を行い、NBAが7日、中国の政府とファンに謝罪する騒ぎが起きた。(写真はRFAのキャプチャー)

 モーリー氏は4日、ツイッターで、抗議デモの写真とともに「自由のための戦おう。香港とともに立とう」と書き込んだ。しかし、中国当局の反発より早く、自主的に削除した。

 中国バスケットボール協会は6日、公式ミニブログを通じ「不適切な発言」と反発し、ヒューストン・ロケッツとの交流中止を宣言した。中国中央テレビ局が、6日以降、NBAの試合の放送を中止したほか、人民日報や新華社など国営メディアが「中国のファンを傷つけた」などと批判する論評を掲載した。米ヒューストン駐在の中国総領事館も、ヒューストン・ロケッツに抗議した。

 NBAは7日、「モーリー氏の発言が、中国のファンと友人を傷つけたことは残念だ」と述べた。モーリー氏も7日、ツイッターに謝罪のコメントを掲載。「中国のファンの気分を害する意図はない。複雑な事件に対する個人的な感想だ」などと釈明した。

 一方、NBAとモーリー氏が早々と謝罪したことに、米国の政界や学術界から批判の声が挙がっている。米共和党のテッド・クルーズ上院議員は「NBAが金のため引き下がったことは、恥ずべきこと」と厳しく批判。政治リスク専門コンサルティング会社、ユーラシア・グループの創立者、イアン・ブレマー氏は「中国にぬかずく行為で、吐き気がする」などと非難した。

★参考情報★
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