2019年10月7日香 米公共放送ボイス・オブ・アメリカによると、香港政府が4日、超法規的な「緊急状況規則条例」(緊急条例)を発動、デモ参加者の「覆面禁止規則」を制定したことに反発し、香港では6日、数万人が香港島と九竜半島でマスク姿でデモを行った。各所でデモ参加者と警官隊の衝突が相次いだ。(写真はVOAのキャプチャー)

 米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、香港政府は4日、緊急条例の発動を決めた上で、覆面禁止規則を制定。5日午前零時から、市民がデモに参加する際、顔を覆う物の着用を禁じた。違反すれば罰金2万5000香港ドル(約37万円)または禁固1年を科される。

 林鄭月娥行政長官は、規則制定の理由について「違法に集会を開き、暴力的破壊を行う者は、身分を隠して刑を逃れようとして、ほぼ全員覆面している」と述べた。

 香港市民多数は、覆面禁止条例が制定された4日に、反発するデモを実施。VOAによると、6日にも香港島の中環(セントラル)、金鐘(アドミラリティ)、九竜半島の深水ホ(さんずいに歩)でデモが行われ、警察が催涙弾とゴム弾を発射して制圧を行った。台湾紙・聯合報によると、13~92歳の男女30人が重軽傷を負った。

 香港鉄路(MTR)は5日、全線で運航を休止。6日には一部で運転を再開したが、多くの駅が閉鎖を続けた。


★参考情報★
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