2019年7月26日台米公共放送ボイス・オブ・アメリカによると、米第7艦隊のドス報道官は24日、米ミサイル巡洋艦アンティータムが台湾海峡を航行したと発表した。中国国防省の呉謙報道官が同日、国防白書発表の記者会見で、台湾武力統一の可能性に触れた直後で、中国の強い反発が予想される。(写真はボイス・オブ・アメリカのキャプチャー)

 台湾国防省も27日、アンティータムが24日、台湾海峡を南から北に向かって航行したことを確認した。ドス報道官は「軍艦の台湾海峡航行は、自由で開かれたインド太平洋に向け米国が力を入れていることを示す」と述べた。

 中国外務省の華春瑩報道官は25日の定例記者会見で「1つの中国の原則と米中の3つの共同コミュニケを守り、台湾海峡の平和と安定をそこなわないよう、米国に促したい」と述べ、米国を批判した。

 中国国防省が24日発表した国防白書「新時代の中国国防」は、台湾統一への決意と武力使用の放棄を決して約束しないことを強調していた。呉報道官は「中国は台湾の平和的統一に最大限尽力している。しかし、台湾分裂を図る者がいれば、国家主権の維持のため、中国軍は戦争の発動を準備する」と語った。

 香港メディア東網によと、米艦艇による台湾海峡航行は今年6回目。また、米上院議員が、台湾へのF16∨戦闘機売却案に賛成を表明するなど、台湾をめぐり米中の対立が深まっている。

★参考情報★
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