2019年6月27日虫 農業農村省・栽培業管理局の潘文博局長は26日、トウモロコシを食べるツマジロクサヨトウの幼虫による食害が19省・自治区・直轄市の1000県に拡大しているとして、被害防止の対策資金として5億元(約78億円)を投入する方針を明らかにした。ニュースサイトの澎湃新聞が26日伝えた。(写真は東網のキャプチャー)

 ツマジロクサヨトウは今年、海外から初めて中国に侵入。南方地区を中心に、主にトウモロコシに被害が出ている。同省はこれまでに「ツマジロクサヨトウ予防対策案」を通知し、対策用の農薬25種類のリストを公表した。

 専門家によると、7~8月は南西季節風が強まり、ツマジロクサヨトウが北方地区に移動するとみられる。黄河下流から淮河北部流域の黄淮地区はトウモロコシの成長期となるため、警戒が必要だ。

 潘局長はまた、干ばつ・水害も、秋の収穫にとりツマジロクサヨトウを上回る脅威になるとの見方を示した。気象部門によると、今年はエルニーニョ減少の影響で極端な天気となり、北方は干ばつ、南方は水害の恐れがある。