2019年5月13日食 米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)の12日の報道によると、米農務省はこのほど発表したリポートで、中国南方地区で、農作物を食い荒らす害虫「ツマジロクサヨトウ」の被害が発生しており、食糧の生産量が大幅に減少するとの見方を示した。(写真はRFAのキャプチャー)

 害虫はアフリカを発生源に、ミャンマーを通じて今年初め中国雲南省に入った。現在、広西チワン族、広東、貴州、湖南、海南の6省・自治区の8500ヘクタール(ha)の農地で、コメ、大豆、トウモロコシなどに深刻な被害が出ている。 

 中国は食糧の輸入依存度が極めて大きく、世界最大の食糧輸入国。18年だけで各種食糧1億トン以上を輸入した。ただ、米中貿易摩擦の激化が食糧輸入に影響を与え始めており、中国の食糧供給は楽観を許さない情勢となっている。

  ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)によるとると、中国国家発展改革委員会は7日、食糧の備蓄量と品質に関するテレビ会議を開き、各地当局に対し責任を持って状況を精査するよう求めた。中国国務院(中央政府)は昨年7月、中央と地方政府に対し、食糧の備蓄量と品質に関する調査を今年10月末までに終えるよう指示した。

 湖北省在住の作家は「中国の食糧供給は重大な危機に直面している。米中貿易戦争や米中の関係悪化と無関係でない」と話している。


★参考情報★
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