インド亡命中のチベット仏教の精神的指導者、ダライ・ラマ14世が18日、自身の死亡後、生まれ変わり2019年3月20日頼の子供(転生霊童)は同国に出現すると述べたことについて、中国外務省の耿爽副報道局長は19日、定例記者会見で、「転生霊童」は中国の承認が必要と述べた。米公共放送ボイス・オブ・アメリカ中国語版が20日伝えた。(写真は博訊新聞網のキャプチャー)

 ダライ・ラマは「活仏」(生きた仏)とされ、亡くなった後に「転生霊童」を探し出し、後継者として育てる制度がチベットにある。耿副報道局長は、活仏の転生が、チベット固有の制度であり、中国の「宗教事務条例」など関連法令に従い行われるべきだとした。

 ダライ・ラマ14世(83)は18日、ロイター通信の取材に対し、次のダライ・ラマが2人いる可能性があるとして「1人は自由世界のインドにおり、もう1人は中国に選ばれる。中国の方は誰も尊重しないだろう」と述べた。

 ダライ・ラマ14世は1959年のチベット動乱後、数万人とともにインドに亡命した。現在インドではチベット人10万人が暮らす。中国は、ダライ・ラマ14生を分離主義者として、危険視している。


★参考情報★
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