カナダ紙グローブ・アンド・メールは21日、米国駐在のマクノートン・カナダ大使の話として、米国が近く華為技術(華為、ファーウェイ)の孟晩舟副会長の身柄引き渡しを正式に要請すると報じた。米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)が23日伝えた。(写真はVOAのキャプチャー)
マクノートン大使は引き渡しの日時を明らかにしなかった。カナダ当局がバンクーバーで孟副会長を逮捕したのが昨年の12月1日。60日後の1月30日が、米国による引き渡しを要請の最終期限となる。
中国外務省の華春瑩報道官は22日、北京での記者会見で、孟副会長の即時釈放をカナダに求めた。また、米国に対し逮捕状を撤回し、身柄引き渡しをカナダに要請しないよう呼び掛けた。孟副会長が米国に引き渡された際の報復について「中国は米国の出方を見守る」と述べた。
米公共放送ボイス・オブ・アメリカ中国語版によると、中国は孟副会長の逮捕後、中国がカナダの元外交官ら人2人を拘束したほか、覚せい剤密輸の罪に問われたカナダ人に対し、懲役15年の判決を改め死刑判決を言い渡した。中国とカナダの外交関係は、空前の緊張状態にある。
中国によるこれらの動きは、孟副会長逮捕への報復との見方が広がっている。カナダ駐在の盧沙野・中国大使は1月初め、カナダ人拘束について「自衛行動だ」と述べた。中国紙・環球時報の英語版は「孟晩舟氏が不公正な政治的攻撃の犠牲になるなら、米国とカナダは、中国による一層の報復を受ける準備をするべきだ」との記事を掲載した。
ただ、中国政府は、カナダ人拘束と孟副会長の逮捕を直接関連付ける発言を行っていない。
★参考情報★
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●カナダ当局がファーウェイCFO逮捕 イランに違法輸出容疑 米国が引き渡し要請