ロシア軍はきょう11日から、兵士30万人が参加してシベリアと極東で過去最大規模の演習「ボストーク(東方)2018」を行う。中国とモンゴルの部隊も参加する。専門家からは、米国の中ロへの制裁が両国の関係を緊密化させているとの指摘が出ている。米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)が10日伝えた。

 AFP通信によると、ロシアの専門家は、中国軍からは参加3200人が参加すると述べた。米公共放送ボイス・オブ・アメリカによると、ロシアの別の専門家は「中国軍の招待は、ロシアが中国をライバルや脅威とみなしていないことを示す強いシグナルだ」と語った。米国がロシアへの制裁を続ければ「米国にとり21世紀最大のライバルである中国を、ロシアがさらに抱き込むことになる」との警告を米政府に発する意味があるという。

 AP通信によると、米国の政策の影響で、中ロが最近接近している。中国はロシアに経済制裁、中国に対しては貿易戦争を仕掛けるとともに、北朝鮮の核問題で圧力をかけている。
 中国の習近平国家主席は、9月11~13日に極東ウラジオストクで開かれる国際会議「東方経済フォーラム」に出席し、ロシアのプーチン大統領と会談する。